キーワード/健康行動、行動変容、アドヒアランス、身体活動・運動、メンタル・ヘルス、ストレス・マネジメント、保健指導、動機づけ
専門分野/専攻分野:健康心理学、応用健康科学、行動変容

EHPS2014キーノートに参加して:報告

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こんにちは。今週末はUPM大会,ちょっと逆戻りしてしまいますが,EHPS2014で,重篤疾患の管理においてどのようなサポートが重要かというキーノートレクチャーの内容がありましたので,少しご紹介します。耳学問なので,誤訳などもある可能性があります。詳細が気になる方は,HEPS2014のウェブサイトから抄録をご参照ください。

8月29日 Keynote Lecture
Social relationships and the day-by-day management of chronic illness
Dr. Rook, K.

背景
 重篤疾患のマネジメントには,家族からの継続的な支援も重要である。今回の報告では,(a)ソーシャルサポート:励まし(encouraging),褒める(praising)といったアプローチ法と,(b)ソーシャルコントロール:指示(prompting),説得(persuading),口やかましく言う(nagging),方法のどちらが有効かという疑問について扱う。

ソーシャルサポートとソーシャルコントロールの比較研究
 家族による疾患マネジメント研究では,従来から支持されている家族によるソーシャルサポート方略に加え,骨粗鬆症の高齢者を対象とした研究では,プレッシャーをかけるといったソーシャルコントロール方略がアドヒアランスの予測因子となっていたことが報告されている。

ケアの時間軸で捉えた際の役割の違い
 Dr. Rookの見解では,これらのサポートが,対象者の疾患からの回復過程により,異なる役割を持つことを示していた。罹患の初期段階においては,プレッシャーをかけるようなソーシャルコントロール方略によるマイナスな効果が確認されている。リハビリテーションのラプス(一時的な逆戻り)からの復帰においては,ソーシャルコントロール方略が効果的,ラプス経験後の行動継続に対するアドヒアランスでは,励ましなどのソーシャルサポートの方が有効であるという研究結果をまとめていた。

総括
 これらの結果を統合すると,ソーシャルサポート方略は対象者の状況に依存するが,しばしば一貫してポジティブな影響を及ぼし,プレッシャーなどのソーシャルコントロール方略は,状況に応じてネガティブな影響とポジティブな影響の両方を持っている可能性が示唆された。

結構いろいろ面白い発表が多かったです。ちゃんと心理学をベースに実践を考え,現場で適応するという枠組みに則っていて,充実した会期を終えることができました。

(文責:助手 島崎)

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